沖縄④20.2.22

2/22(土) 6時起床。今朝の朝ごはんは、昨日八重岳ベーカリーで買ったりんごパン、生姜パン、屋我地島で買った果物(名前を忘れたけど、たぶんベトナムで食べた釈迦頭と同じ果物)。東の空がだんだんと明けてくるのが窓から見えてとてもよい。荷をまとめ8時に宿をでる。とても過ごしよいお宿だったなー。
今日はこれから沖縄本島の最北端を目指す。ルート検索をすると、橋を渡り屋我地島を突っ切って向かうコースのようだ。土曜日だけども道は空き空きで、のんびりと走ることができる。屋我地島に入ると、サトウキビ畑にかこまれる。車を停めて、少しだけ畑を散策。朝の黄色がかった光にあたりが照らされていて美しい。海の見える斜面に旬を迎えたサトウキビが光っているのを見ると、強烈な既視感をおぼえて、なんだろうかと思ったら二年前に訪れた佐渡島の稲穂だ。海に垂れた収穫前の稲穂のさざなみが、とても豊かで美しかった。


橋をわたり再び本島にもどり、58号線をひたすら北上。海沿いの国道で、とてもきもちよい。9時半ごろに道の駅ゆいゆい国頭に到着。本島最北の道の駅だ。ヤンバルクイナグッズが非常に充実しており、ヤンバルクイナの顔の描かれたマグカップなどを購入。産直市場ではパパイヤを手に入れる。
さらに北上、山を登り茅打バンタという眺めのいい場所を通り(バンタとは方言で崖のこと)、岬をスルーして奥という集落へ。ここの共同売店で昼食を買おうと思っていたのだけど、弁当などが販売されているのは昼ごろからなのか、はたまたオンシーズンだけなのか、とにかくパッと食べられる食材が売られていなかったため、岬へ引き返す。山をぐんぐんと進む道で、『カニ注意』『カメ注意』『ヤンバルクイナ注意』という標識がならぶ。気をつけて運転。
本島最北端の岬、辺戸岬に到着。車をおりて、岬の先へ歩いていく。風がつよく、大きな雲がながれている。下を見下ろすと打ち寄せる波が見えて、打ち砕ける瞬間、白い泡と、ものすごく綺麗な薄い藍色になる。海の向こうには与論島がとても大きく見えるのだけど、あの島は鹿児島県なのだ。


車に戻り、山に戻る。これから『大石林山』という不思議な地形の山のガイドツアーに参加するのだ。その前に、隣接のレストランにて昼食。サラダバーに沖縄の薬草的なものがいろいろと並んでおり楽しかった。
ミニバスに乗り込み、ビジターセンターへ。ガイドツアーはここからスタートする。喜瀬さんというふくよかなおじさまがガイドだ。喜瀬さんのお母さんはユタ(民間の巫女さん)とのこと。
大石林山はくにはじめの土地らしく、琉球王国時代からずっと聖域として守られアシムイと呼ばれていたらしい。しかし琉球処分によりその流れが断たれ、太平洋戦争、沖縄の地上戦をへて、その敷地から木が切り出されたり工事用の石を採取されたりと、土地の存続がかなりあやういところまで来たところを、これはいかんということで16万坪の土地を購入、今後国立公園としての登録をめざし、誰にも壊されない場所にするのだ、というお話。
ガイドツアーに参加することで、通常ルートでは立ち入れない場所を見、自然崇拝に関するいろんなお話を聴くことができて面白かった。平和のためには自分以外の生命に対する敬意を払うことが大切だ、というお話に頷く。


二時間のガイドツアー終了。ビジターセンターから駐車場まで、やんばる森林コースというのを歩いて行くことにする。深い森の中を歩くコースで、おおきなガジュマルの木が点在している。パタパタと木の葉の音がするなと思って見たら、ヤンバルクイナの足音だった。ヤンバルクイナは飛ぶことができない鳥で、駆け足で森の中へ消えていった。
駐車場に到着、今晩のお宿に向かう。車で15分ほどで到着したお宿は海に面しており、そのまわりには家や店などは無い。建物は手作りらしく、長屋で三室のみ、部屋にはキッチンも備え付けられており、窓からは海が見え、母屋には人懐こいネコがいて、なんかもう最高だった。洗濯機をまわしているあいだに、海におりてみる。浜辺に打ち上げられたサンゴは、今朝まで滞在していた備瀬の浜辺のサンゴよりも大きくて、面白いかたちをしている。洗濯物を干して、車で国道をすこし南下、楚州という集落の売店でオリオンビールなどを購入。
6時半に食堂にて夕食。野菜の天ぷらをメインに惣菜が何種類か、健康的でとても美味しいごはんだった。
そんな素敵な夕食をいただいておきながら、部屋に戻ってオリオンビールと沖縄限定のマルちゃんのカップ麺をいただいてしまう自分は、罪深いなあ。
波の音がとても大きく聴こえる。