vietnam⑤19.2.17

ベトナム5日目。
6:30 起床。めちゃんこ眠った。快適でした。
チャウドックの市場で買った果物と、昨日スーパーで買った黒米ヨーグルトを食べる。
8:00 ホテルの周りをぶらつきに行く。朝の靄がすごく、あたりいちめん白くけぶっている。昨日からの右足かかとの痛みと深い赤みがひかず、右足をかばうかたちでゆっくりと歩かねばならずブルー。川の方まで出て舟の行き交うを見たり、活気をおびてきた町の路地の様子を見たり。そのなかでもひときわ賑わっている屋台があったので入ってみると、お店のおにいさんが「1?」と指でしめすので「1!」とかえすと、しばらくして麺料理を持ってきてくれた。これがめちゃんこ美味しかった。だしの効いたスープには柔らかな白身魚の切り身、蟹の身、香草などが浮かび、そこにライムをぎゅうとしぼって、好みでもやしや花の細く切ったのや唐辛子を入れる。たまらなく美味しい。Bun Ka という料理らしい。


しかし足のかかとが不安になる痛みだったので、何かクッション的にしたらいいかなあと思い、バンドエイドを探すことにする。近くに化粧品など売っているお店があったので入ってみると、二人の店員さんに話しかけられる。コスメを探しているの?と聞かれるも、いや、傷口に貼るようなこういう…とジェスチャーするが下手くそすぎて伝わらない(バンドエイドをジェスチャーするのすごい難しいから試してみて欲しい)、アイフォンに頼り画像を出すと、「あー!」とお二人。しかしこのお店では取り扱いがないらしく、ひとりの女性が手を引いて近くのお店まで連れて行ってくれる。どこから来たの?と聞かれ、ジャパン、と答えると、ジャパンね!サポー(札幌だろうか)に行ったことあります、とても美しかった!と。私も昨日までチャウドックにいて、とても綺麗だった!と盛り上がる。して、近くの知り合いらしい店に着くもバンドエイドは売っていないよ、とおじいさん。女性はうむむという顔をして、もう一度さきほどの化粧品店に戻ると走ってどこかへ行き走って帰ってきて、あげますね!と、バンドエイドを三つ渡してくれた。お代はいらないからね、と笑うお二人に、有難うと頭を下げてお店を出る。、という一連の流れを思い返すに、何かそのお店で買えるものを買って出たらよかったな、やら、何かお礼に渡せるものを持ってきたらよかったのにな、などと色々後悔するも後の祭りである。もっとスマートに色んなこと対応できる大人になりたいなと思うこと山のごとしである。


かかとにバンドエイドを貼って、もう少し町をぶらつく。昨日とは違う市場を見て果物を買ったり、宝くじを買ったり(町によって色々な種類があるのかなんなのか、昨日のとは違うデザインのものだった。ちなみに一枚一万ドン、日本円にして50円です)、紫米がきゅっと押し固められた甘そうなのを買ったり。9:30頃にホテルに戻り、荷をまとめてチェックアウト。タクシーでバスターミナルに向かう。
11:00 ホーチミン行きのバス、発車。ベトナムの長距離バスは結局全てFutaバス会社に乗ることとなりました。このバス会社はベトナムの中ではダントツに高価なバスらしいのだけど、時刻通りに出てくれるし冷房もしっかりしてるしありがたい…お金で快適さをとりました。チャウドック行きと同じく三列二段寝台バス。とにかく景色を見飽きないのでよい。よく晴れて道端の木々や花は鮮やかで、空は青く雲が浮かんでいる。日曜日ということもあってか道がこんでいて、フェリー乗り場ではかなりの時間がかかっていた。この後に用事があるわけでもないので、まあいいやとのんきに構えておく。


予定では15:00のところ、16:00にホーチミン着。ミエンタイバスターミナルからホテルまでは数キロあり、2番バスというのに乗れば良いというのは知りつつも、足の痛みがひどかったためにタクシーに頼ることにする。
タクシーの運転手さんがみたところ三十代の元気なお兄さんで、iPad的なのを使い翻訳システムで色々と会話をしてくれる。どこから来ましたか、美味しいものは食べましたか、ここは中華街です、ここは布がたくさん売っている通りです…。ホーチミンのバイクと車とのものすごい濁流のなかを、そのiPadを触り読みながら片手でハンドルを操作しているので、ヒヤヒヤするもののうまいことスイスイ運転するものだなあ。
16:30 デタム通りにつく。バックパッカーのあつまる安宿街、らしい。初日もここのもう少し南方に泊まったのだった。大きな道から中に入り、今夜泊まる宿の看板を発見する。
その建物は、今まで町中にてさんざ見てきたベトナムの一般家庭のつくりで、床はつるりとしてサンダルは上がっところで脱ぐことになっていた。奥の部屋から出てきたのは白髪でムームーを着たどえらいおばあさんで、嬉しくなってしまう。部屋に案内しますね、と、階段を上っていくのだけど、私の部屋のある三階につくころにはおばあさんはハーハーと息を切らしてしんどそうなのだった。部屋は小道に面した窓が大きく、薄水色の壁と床がさわやかで、とても良いサイズ感の部屋だった。むしょうに落ち着く。


17:00 荷物を置いて、また街に出る。お腹がとても空いていた。そこで、目をつけていたお店に行こうとバイタクに乗ったのだけれど、これにしてやられたのだった。値段は事前交渉制にもかかわらずそのおじさんの勢いに飲まれてすぐに乗ってしまったのがいけなかった。到着してから財布を取り出して値段を聞くと、想像の十倍の金額を提示され、何だって!?と驚いているうちに、財布から高額紙幣をざっと取られてあっという間に去られてしまったのだった。お金を奪われる、というのを初めて経験し、なんというか、ただただびっくりしてしまった。
放心状態のままで、ひとまず店に入り、ご飯を注文する。ご飯があってよかった。
お金は小分けにしてバッグに入れていたので、被害が最小限におさまってよかった。財布はバッグにチェーンでつなげていたので、財布ごと奪われなくてよかった。いやしかし!アア!となりながら、ブンチャーと蟹揚げ春巻を食べる。美味しい。よかった。
とにかく、ホーチミンではもうバイタクを使うことはやめることにして、タクシーのなかでもトラブルが少ないらしいタクシー会社を選んで乗ることにする。ここはホーチミンなんだなあ。
さっそくメイリンタクシーをつかまえて、近くのショッピングセンターへ行き、お土産をみつくろい、プラカゴを買い、お土産を他の場所でも見、コーヒーを飲み。今までいたチャウドックやロンスエンと違い、他の国の旅行者を多く見かける。


21:00 あまりに遅くなるとあのおばあさん眠くなっちゃわないかと心配になり、早めに宿に戻ることにする。途中の屋台でマンゴーを買う。宿に戻るとおばあさんはカウンターで熱心にパソコンを見ていた。鍵を受け取って自分の部屋へ。ほっとするなあこの部屋!
手持ちのお金の計算をして、キャッシングをしなくてもとりあえずは済みそうな残金を確認してホッとして、あと1日でやりたいことや食べたいものをあげてみて、あとはゆっくり眠ろう。ベトナム最後の宿がここでよかった。