vietnam④19.2.16

ベトナム4日目
5:30 起床。蚊帳の張られているおかげで蚊に悩まされることなくめちゃんこ眠れた。外はまだ暗い。このサム山の頂上に寺院関係のものが何かあったなあ、そこへ朝日をおがみに参拝客が行くってことだったなあ、と思い出して、さくっと身支度をして外に出る。ホテルの前にバイタクのおじさん(おそらくホテルに雇われている)が二人いて、この上まで歩いて行けますかねえ?を聞いてみると、ゴーゴー!とうながされたのでそのまま歩いて行ってみることにする。
地平線は濃い紺色からだんだん赤色がさしてきて、水田はもやに沈んで美しい。ひたすら勾配を歩いていく。よこを、バイタクがビュンビュンのぼっていく。着かない。けっこう歩いているけど着かない。汗だくである。野良犬に吠えられたりして心折れそうになったところ、ようやく屋台が見えてくる。頂上。お堂におまいりをして、景色をながめる。雲がもやもやとしていてはっきりとした日の出はのぞめなかったけど、水田と水田のなかを通る道がよく見えた。帰りはバイタクでホテルまで。
ホテルに着くとレストランで朝食が始まっていた。朝食はブッフェである。洋食とベトナムの料理と南国の果物が並んでいる。卵のコーナーにいくと、専属のコックさんがいて、好きに卵を焼いてくれる、あの、めちゃんこ嬉しいやつ。サニーサイドアップって可愛い名前だけどどんなんだっけな〜と思いながら、サニーサイドアップを焼いてもらう。二つの卵が目玉焼きで出てきました。
景色を見ながらのんびりいただく。あの水田のあたり歩くの気持ち良さそうだなあ。


部屋に戻り荷をまとめ、もう一度レストランのテラスに戻りぼんやりと、このあと行くロンスエンの下調べをしたり、明後日ホーチミンでどこのお土産屋さんに行こうなど考える。初日はひたすら圧倒されてしまってふらふらに歩いていたので、明後日は良い具合にホーチミンを歩き倒すぞという気持ち。
10:00 タクシー(車の)でサム山をおりる。冷房が効いて快適なのだけど、バイタクの爽快感がやっぱり良いなあとも思ってしまう。バイクで走るのは気持ちいい。タクシーは10分ほどでチャウドック中心部に着く。それからもう少しチャウドックのまちを散歩。犬が本当におおいなあ。犬はそこかしこにいて、日向も日陰もかまわずに寝ている。


もう一度ベトナムコーヒーを飲もうと、カフェに入る。昨日の経験をふまえ、そこに沈んだ練乳は全てを混ぜることはせずに少しだけ、甘くなり過ぎないようにするぞと意気込んでいたのだけど、やってきたのはすべて混ざった状態の練乳コーヒーだった。アチャー!あまい!美味いけど!
それからバイタクに乗ってバス停へ。宝クジ売りのおばあさんがニコニコ来たので、そんじゃ話の種に…と一枚購入してみる。このクジの結果発表がいつどのように行われるのかは分からない。


12:00 バス発車。一昨日の六時間バスとちがい少し小さめのバスで、横幅が細めのためか、運転手さんがばりばりに飛ばして行く。片側一車線の道路なのだが、対向車が途切れるとすぐに前の車にクラクションを鳴らして、中央線をぐいっとこえてどんどん抜かして行くのだ。緊張。バスの一番前の上に吊るされたテレビでは仏陀の一生を描いたアニメが流れていて、手塚治虫さんのブッダを読んでるから言葉分からないけど話の筋むっちゃ分かるわ…と思っていたら途中で日本語の文字が出てきたりなどして、これ、もしや虫プロ制作のアニメか?と思って調べるもそれらしいものは出てこず、気になる。
13:30 ロンスエン着。幸いホテルのすぐ近くの道端におろしてもらえたので、歩いてホテルへ。ホテルは大きな国道沿いの、カラオケと一緒に経営しているらしい建物で、そのすすけた佇まいにちょっとソワソワする。部屋は4階、荷物を置いてタクシーで市内のバスオフィスへ。明日のホーチミン行きのバスを予約するのだ。
市内のバスオフィスに着き、チケットを購入したいことを伝えるも、つたない英語も紙に書いた文字もうまく伝わらず、すこぶる不安になったため、このバス会社で予約するのはあきらめ今まで使っていたバス会社で購入することにし、4km離れたバスターミナルまで行きようやく安心してバスの予約を完了。
そういえばついにお腹をこわしたのでした。昨日は思い当たることがたくさんありすぎるのだけど、強烈なものではないので、食中毒ではなくておそらく硬水を飲み過ぎたか空芯菜の食べ過ぎか。今日は昼ごはんはやめておいて、ぶらぶら町を散策することにする。


ロンスエンは昨日までいたチャウドックとは違う町の顔をしている。チャウドックは裏道にはいればすぐにヤシの木がたくさん生えていたり、ピンクや黄色の花が咲き乱れていたりしたのだけど、ロンスエンはみっちりと家が並んでいて市場はむちゃくちゃに広くて人がずっとたくさんいた。チャウドックが恋しくなりながらも、ゆっくり歩いて人を見れば、だんだんとロンスエンが馴染んでくる。
川を越えたむこうのオンホー島にトンおじさんの家というものがあり、フェリーで20分ほどで着くということだったのでフェリー乗り場を目指す。その近くまでいくとバイタクのおじさん数人に声をかけられたので、地球の歩き方のそのページを見せると、フェリーはここ!この椅子に座って待っとき!と小さな椅子を差し出される。バイタクのおじいさんが、向こうの島のその建物まで乗せてって帰りもここまで送ってあげようというようなジェスチャーをしたので、値段を聞いてお願いすることにする。
フェリーが到着、乗り込む。この川では朝に水上マーケットが開かれるらしく、乗り合わせたおばさんがその様子を写した写真を見せてきて、明日ここに連れてってあげよう!と威勢良く声をかけてくるけども、いや明日はホーチミンに行くのでと断る。その様子を、バイタクのおじいさんは何も言わず渋い顔で眺めている。そういえばこのおじいさん、めちゃくちゃに顔がこわい。


島に到着。ヘルメットをつけておじいさんのバイタクに乗る。ゆったりと一本道をすすみ、目的地らしい場所へ。降りておじいさんに連れられて受付らしいところへ入る。おじいさんが受付のお姉さんに何かを訴えるが、お姉さんは聞く耳持たない様子で笑っている。おじいさんは怒り顔で、「あいつらマジ話が通じねえや」というようなジェスチャーをして、こんどは本館へ。そして、そこにいた中学生らしい二人組をつかまえて、また何かを訴えている。二人組は苦笑いしながら私のそばにやってきて、英語で名前を聞いてきた。なるほど、おじいさんは、この外国人をこの島に連れてきたものの自分が英語が話せないものだから、他の誰か、英語が話せる人に案内を助けてくれるよう訴えていたのだった。しかし私も英語が不自由なため、その二人組の子たちとも微妙なフワフワした感じのままで、館内をくるりとしたのだった。
ごめんね、ありがとう!とその二人組とわかれて、おじいさんと二人でそのあとは周辺をめぐる。トンおじさんのまつられている場所や、川沿いのひらけた場所や。おじいさんは終始こわい顔だけど、写真ポイントをしめしてくれたりなんやかんや言ってくれたりする(言葉はわからないが)ので、こちらも、ハー、すごい、きれい、などと好き勝手に感想を投げかけたりした。そしてまたフェリーに乗り、さきほどの場所にもどる。
おじいさんと別れて町をぶらつく。お腹の調子が少し戻ってきたようすだったので、なるべく人でにぎわっていて食材の回転のはやそうな店を選んで入る。コムタム。うまいなあ。


18:00 ロンスエンの町なか、小さな遊園地みたいなのを二つ見かけた。どちらも独特な曲がかかっていてペカペカと光っている。
足のかかとが悲鳴をあげはじめたので、すこし柔らかいビーサンがあれば欲しいなと、川向こうのショッピングセンターへバイタクで向かう。市場のまわりとは全く違う世界。そこで500円程のビーサンを購入。本屋さんもはいっていたので、自分の好きな漫画のベトナム語バージョンを買ってみる。スーパーではドリアンヨーグルトと黒米ヨーグルトを購入。ホテルまでは1kmほどなので歩くことにする。が、途中のカフェに寄り道。ミックスフルーツヨーグルトなるものを注文、凍ったヨーグルトがキンとして美味しかった。
しかし、ひらけたカフェで緑も植わっていて、蚊にめちゃくちゃさされる。しかしベトナムの人はぜんぜん気にしないんだなあ。食事でハーブをたくさん食べるので虫除けになっている、という話を聞いたことがあるけれど。
20:30 ホテルに到着。明日は11時のバスでホーチミンにもどる。今夜は蚊との格闘だな!